STAR ROAD

ここまで喋らない、いや喋れないバンドも久しぶりのこの新人紹介、今回はSTAR ROADというバンドです。結成から約1年半、ここにきてやっと自分達のスタイルを築きつつあるまさに新人。その音はといえばガッツリめのギターロックにすこしだけ陰のあるボーカル、サビの節々にハッとさせるセンスをもつバンドです、って言うとものすごい褒めてるみたいなんだけど、やっぱり喋れんのだよねー。

―まずはSTAR ROADのメンバー構成と名前を。

野田 「ヴォーカル野田、ベースの本田、ギターの塚本とDrの清水です。」

―印象として最近STAR ROADの音楽に一本筋が通ってきたかなと思うんですが。出演し始めた頃はころころジャンルが変わってたもんね。

野田 「そうですね、他のバンドの人たちって曲に雰囲気があるじゃないですか。自分らもそういう雰囲気のある曲がやりたいなと。曲の作り方も、昔はメロディーが良ければそれで良いかなと思ってたんですが、どうも違うなって。ただ明るいんじゃなくて、少し暗みがかった･･･っていうのが今、自分がやりたいものなんですよ。」

―特にメロウというか物悲しい雰囲気の曲が多いよね。

本田 「曲も歌詞もほとんど野田が考えてくるんですけど、暗い曲が好きらしくて･･･」

―フェイバリットが坂本龍一なんて･･･根暗だよね

野田 「本当そのとおりで(笑)。」

―ライブも本数が増えてきて、見てて思うんだけど、ライブ、あんま好きじゃない(笑)？

本田 「(笑)いや、大好きですよ。とにかくライブ演りたい演りたいってみんな言ってるんですけど。」

野田 「僕も好きなんですけど、ホント、思うように出来なくて･･･」

本田 「あと一歩前に出れないというか。どうもステージとお客さんの間に壁が。」

―じゃあ今年の目標はその辺だね。では、そんなSTAR ROAD、お客さんにはどんな部分を見てほしいと思ってる？

本田 「歌詞とメロディーですね。歌詞を聞いて、共感できたり切なくなったり聞いてる側の気持ちを変えれるような歌詞、曲。やっぱ自分らが好きで、これがスターロードだ！ってやってる曲だから･･･」

野田 「とにかく曲かな。いろいろと細かいところもいじってるんで･･･」

―では、最後に…何か言い残したことは？

野田 「全員に良いって言ってもらいたい訳ではないし、聞いて、良いかどうかを決めてもらえばなと。やっと方向性というのが見えてきたので、このまま変わらずにいきたいですね。」

本田 「今、楽器を弾いてるだけですでに楽しいですからね、音楽やってること自体が楽しい。音源をとってCDを出して、野外ライブやったり、いろんな面での活動を増やしていこうと思ってるから、期待しててください。」

うーん、心配はしていたがホントに口が重い彼ら、この記事もだいぶ手を入れてしまいましたよ、もう。よく、「自分達の音楽は言葉では表現できない」とか「どのジャンルにも属さない」とか簡単に言いやがるバンドがいますが、それは違うと思う。自分達の音楽がきちんと自分達で説明できないということは、自分達の音楽がどんなものなのかきちんと把握できていないということ、それを試そうともしないで「言葉で言えない」のは単なる逃げでしかない。そういう意味では、STAR ROADはどんな存在なのか、まだ自分達でも分かっていないのかも。

しかし、曲中でチカチカと光る良質な「泣き」のメロディーセンス、この感覚はタダモノではない。はっきり言ってライブもまだまだ、でもパンチドランカー状態のボクサーが繰り出すラッキーパンチのように、彼らの歌は聞く人の耳にいちいち引っ掛るんだよね。この春からはCDリリースや野外ライブの予定もあり、行動範囲が広がる彼ら、どこかで見かけたら、その足を止めて耳を傾けてみては。