LUNKHEAD

photo

ランクヘッドは格好良いバンドだ。群雄割拠のギターロックバンド・シーンの中で、それは広く知られているし、どのメディアだって今最注目のバンドとして取り上げている。これって凄いことだ。でも、やっぱ彼らの何が一番凄いかって、それは彼らがライブの度に格好良くなり続けてることだと思う。

それじゃあ「格好良い」って定義ってなんだよ、って話になるんだけど、格好良いバンドは格好良いとしか言えないわけで、「あの凛とした存在感が良い!」とか「小高サンの切ない叫びが良い!」「やっぱ『プリズム』のギターイントロが!」とか説明し始めると、その行為自体がとっても格好悪い訳で…。でも、強いていうならば「変化を恐れない格好良さ」だろう。彼らのライブでの姿も笑顔で柔らかかったり、シリアスで攻撃的だったり、一つの場所に落ち着こうとしない。むしろバンドがそれを望んでいる、そんな気がする。

今回はランクヘッドのDrでリーダーである石川さんにインタビュー。バンドの現在、そしてサウンドやメンタル面での変化について聞くことができた。

―今どの音楽雑誌を見てもランクヘッドを見かけます!忙しい時期だと思いますが、メンバーの近況は?

石川 「5月19日に『プリズム』というシングルをリリースして、その発売記念全国ツアーをやってます。今日はちょうどで東京に戻ってきてるんですが。それでですね、バンドの状況は非常に良くて、ライブをやる度に手ごたえを感じて、新しい発見とか勉強をさせてもらって…こう、上向き加減な感じですね。特にランクヘッドにとって今年のこの5月というのがすごく大きな1ヶ月だったと思っていて…」

―それはどういうことが?

石川 「ボーカルの小高が4月のツアーが終わってから一時スランプ気味で…自分のライブのスタイルのことだったり、バンドの中でのポジションのことだったり。メンバーみんなで話し合ったり、喧嘩もしたりしたんです。

5月は大阪の野外音楽堂や、渋谷のAXという大きな会場でのライブもあって、両方とも初めて経験するステージだったんですが、そのステージで、小高が、誰が見てもはっきりと分かるくらい1つ壁を越えたというか、自分の力で打ち破った感があって…。今バンドもそれに引っ張られる感じで1回1回のライブが充実してますね。」

―なるほど…オフィシャルHPの日記で小高さん本人もその辺のことを書いてますね。本人や他のメンバーがそこに触れることができるというのは良いことですね。

石川 「そうですね、実際AXのステージ上のMCで『今日僕はこのステージに本当は上がりたくなかったんです』って言っちゃってて。怖い、やだっていうのを下手に包み隠さず、それで良いんだって気付いたっていうか。それ以来、メンバー全員に言えることなんですが、お客さんに対して包み込むようなライブができるようになったんですね。今までは戦いを挑むような感じだったのが、最近はライブハウスやホール全体で時間を共有するという、そんな方向に変わってきて。『プリズム』という曲も当初は小高がメンバーのことを信じたいということを歌ってくれてた歌だったんですけど、最近はその意味合いが、メンバーが歌を通して、会場にいるお客さんとかスタッフとか、すべての人を信じていきたいという意味に変わってきてるんですよ。」

―あと、ランクヘッドの分かりやすい変化の一例として、最初にも触れたんですが、いろんなところで見るランクヘッドの写真がすごくオシャレになってる(笑)!

石川 「あれはね、すごい造ってますね。あんまり信じなくていいです(笑)。気持ちとしてはあのぐらいかっこ良くなりたいんですが、まあ追々ですね。ライブではあんな厳つい顔して演ってるわけではないので、ぜひ生で見てください(笑)。」

―そのランクヘッドのライブ、7月15日には名古屋初ワンマンで。

石川 「3、40分のメニューだと、自分らの半分くらいしか見せることができないような、そんな感じがしていて。東京では何度かワンマンをやって、やる度に感触とか見せ方っていうのがだんだん分かってきてるんで、しっかり見せ切れるように気合入れて臨めたらいいな…いや臨みます(笑)。名古屋はまだライブをやりはじめて1年ちょっとしか経ってないんですが、ライブやる度にお客さんが増えて嬉しいですね。」

―最後に、名古屋のお客さんへメッセージを。

石川 「名古屋のお客さんは元気ですね。ノリが良いというか。もちろんライブの楽しみ方は人それぞれなんですが、名古屋はお客さんが盛り上がって、それで自分らも盛り上がってライブが出来るので、楽しみな場所なんです。ニューアルバムも全体的にライブ感溢れる仕上がりになってるので、それを聴いてもらって、楽しみに来てもらえたらいいなと。僕らも非常に楽しみなので一緒に楽しみましょう。」

6月23日にリリースとなるメジャー1stアルバム「地図」。プロデューサーに根岸孝旨(Dr.Strange Love)を迎えてバンドとして初めて試みた一発録りでの曲やセルフプロデュースの曲などの全12曲、石川さん曰く「1曲ごとに纏った空気が全然違って、それが上手い具合にまざり合ってて良い感じ」。初めてのアルバムレコーディングという経験、そしてメンタルな部分での成長を経て、バンドの行く先を示す「地図」とともに彼らが名古屋に来る。また絶対格好良くなってるんだから、絶対見といたほうがいい。

インフォメーション
 

ランクヘッドの名古屋初ワンマン!
7月15日(木) しれもの魂で候〜東名阪ワンマンライブ〜
@ell.FITSALL
open18:30 start19:00 前売\2300(without drink)
Ticket Now on Sale!!

 

copyright