ホフディラン

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初めてELLのステージに立ってから2年と少し。UNISON SQUARE GARDENは着実に、しかしながら劇的に進化している。それはリリースする作品やステージングに如実に表れている。数々のイベントに出演し、コンスタントに作品をリリースしてきた彼らが、遂に待望の1stフルアルバム、その名も『UNISON SQUARE GARDEN』をリリースし、名古屋では初となるワンマンライブも決まっているとなれば、お話、聞かせてもらわねば、って事で、ユニゾン全曲の作詞、作曲を手がけているベーシスト、田淵智也に話を聞くことが出来た。

─UNISON SQUARE GARDENっていう印象的なバンド名は、どうやって決まってたんですか?

田淵:「これは・・・バンド名ってどうやって決めたらいいのかイマイチわかんなくて、とりあえず、斎藤くんの” 斎”の字を、インターネットの和英辞典で変換してみたんですよ。そしたら、”UNISON(斉唱)”って言葉が出て来たから、とりあえずUNISONは使おう、と。後は思いつきですね、語呂の良さとか。」

─なるほど、” 斎”の字からユニゾンは始まったんですね。この度、1stフルアルバムがリリースとなったわけですが、トリオのバンドとしては興味深いのが、ユニゾンって曲と詩を全部田淵くんが書いてるじゃないですか。その役割分担というのは最初から決まってたことなんですか?

田淵:「んー・・・最初からそういうわけではなかったんですけど、特に理由はなく自然な流れですね。」

─歌詞を見ながら曲を聴いてて思ったんですけど、すごくユニークなんですよね、歌詞が。凡人には思いつかないような言葉選びが多々あって、どういう状況でこの歌詞が生まれてくるのかな、ってのを聞きたかったんですよ。

田淵:「僕の歌詞のスタンスって、メロディーの1番乗りやすい単語だったり、メロディーがついたらおもしろくなりそうな単語だったりを選んで歌詞を書いてる感じですね。昔は、歌詞にメッセージ性はいらない、って突っ張ってた時もあったんですけど(笑)メッセージ性があってもいいじゃん、って考えに変わった今でも、そのスタンスは崩してないですね。」

─言葉の選び方だったり、メロディーの乗せ方だったりには、相当なこだわりがあるんですね。

田淵:「”SOMETHING NEW”が欲しいんですよね、メロディーの上に、今まで使われなかった単語が乗るっていう。そういうのをいっぱい探したくって。『この単語って今まであんまり使われなかったんじゃないかな?』っていうのを色々探して。」

─歌詞は人それぞれ自由に書けばいいと思うんですけど、ぶっちゃけありきたりな言葉で綴られた歌詞は、うんざりしちゃう時があるんですよね。

田淵:「そういう風に捉えられないように、狙ってる部分はあるんですけどね。」

─曲ごとにキーワードになる言葉とか、インパクトのある言葉とメロディーを持ってくるのがほんとにうまいなー、って思うんですよね。最近ずっと、”みたいなー(センチメンタルピリオド歌詞の一節)”って部分が頭の中をまわってるんですよ(笑)そういう耳に残る言葉がいっぱい詰まってるから、聴いてるみなさんには歌詞カードも熟読して欲しいですね。

田淵:「僕は、若い世代の人たちになのか、上の世代の人たちに向けてなのかわかんないですけど、”J-POP”ってもっと自由なんだよ、ってことを伝えたくって。音楽って堅苦しいものじゃなくって、全然自由なんだよ、って訴え続けていきたいんです。」

─ちょっと今の答えと被っちゃうんですけど、誰に向かって書いてるのかな、って。

田淵:「うーん、アーティストってお店を出してる気分と変わらない気がするんですよ。例えば、こういうチャーハンがあったらすごい受けるだろう、って。それに確証はないんだけど、お客さんがどれだけ付くか、っていう結果がその人の評価に繋がるって所が一緒かなって。ユニゾンが提示してる音楽って今までなかったかどうかはわかんないけど、おいそれと受け入れられるものではないだろう、って未だに思ってて、でも、『こういうポップスとか、こういうロックバンドって格好良くない?』っていうのを僕らは提示し続けているだけで、それについて来てくれる世代がどういう人たちなのか、ってのはわかんないんですよね。どの世代でも、好かれることはもちろん嬉しいですけどね。あと、それと別で思ってることもあって、今から育ってくる若い人たちが僕らの音楽を聴いて、『あ、音楽って楽しいんだなー、色んなバンドがいるんだなー』って、音楽を好きになるきっかけとして、僕らがその中の1つでいられたらいいなー、って思っているので、若い世代に向けて発信しているのは間違いないですね。」

─その先頭を是非、走っていってください!ところで、ライブのお話も伺いたいのですが、ついにきましたね、名古屋初のワンマンライブ!最初にCDとかで音だけを聴いて来た人にとってはビックリすると思うんですよ。思ったより激しいな、この人たち、って。ライブに対するスタンスってのを聞いてみたかったんですよ。

田淵:「ステージに立つ身になって思ったのは『あー、このバンド楽しくてやってるんだろうな』っていうのを感じ取ってほしいってこと。僕らに出来ることってそれぐらいしかないので、それを表現できるようにやってます。ライブの楽しみ方っていっぱいあって、別に1歩も動かなくても楽しめる人もいるわけですし。僕の楽しみの表現は、体を動かすことだったのでそれを隠すことはないなぁ、というのは昔から思ってますね。」

今の良い感じの勢いを、更に増していってほしいな、って思います。でも、あんまり早くELLを卒業されると、嬉しい反面、悲しくもありますけど(笑)それでは、ユニゾン初の名古屋ワンマン、今までずっとユニゾンを応援してきてくれた人たちと、これを読んで初めて知った人たちに、一言メッセージをお願いします。

田淵:「音楽は楽しいんだぞ、っていうのを伝えたい一心でバンドをやっているので、オーディエンスの人も、楽しむぞって気持ちを持ってライブに来てくれたら嬉しいし、アーティストもお客さんも、『自分が1番楽しむんだ!』って空間にそこがなったらいいな、って思います。楽しみに来て下さい!!」

インフォメーション
 

UNISON SQUARE GARDENの次回ライブは・・・
6月28日(日) @ell.FITSALL
TOUR "UNISON SQUARE GARDEN"-ワンマンライブ-
open17:30 start18:00 TICKET SOLD OUT!!

 

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