1997から'99にかけてFRESH FISH というギャルバンドにギタリストとして在籍していました。このバンドはただのギャル達だけではなく、*1ビレッジボイスにて公募した2人の*2ゲイダンサーつきという実しやかにグラマラス(グロテスク?)な集団でした。ギャル達もホンマモンのゴーゴーガール達でチャイナタウンにある歴史あるイタリアンマフィアの仕切ってる某ストリップバーで知り合った仲間達でした。この母体はまだ彼女達が十代だったころ、Thrust(強く突き刺す)という名でラッパを吹きながら膣から1メーターくらい火を吹くショーをCBGBでくり返していました。
僕が加入して最初の仕事はグッケンハイム美術館地下での過激男色趣味映画のライブシーン撮影でした。メンバーはエンターテイメント性にはとんでいたものの音楽的にはトーシローでしたので、僕のギターはもてはやされました。試写会にいったのですが、ホモの嫉妬をエグく描いた直視に耐えないインモラルな世界で、肝心のライブシーンは省かれていて音楽監修はジョンゾーン先生になっていたのを覚えています。結構なギャラもらってレコーディングもしてくれたので文句はありませんでした。
活動はゲリラ的なものが多く、長くても30分くらいで、短い時は2曲だけのときもありました。ヨーロピアン主催のレイブパーティなんかで、Hi-FIでエクスタシーなBPMにみんなの陶酔も絶頂に達そうとしている時に超LO-Fiでお下劣なフィードバックの変態ショーでお茶を濁すわけです。たいていはゲイ関係のパーティが多く、新世紀に向けて、ゆかしきポルノストリートをアシッドなウォールトディズニーとナスダックの街に変えるがごとく、ゴーゴーダンサーにTバック着用を禁止した、ルドルフ市長に反体制的なものがフリークスらの間でうけていました。ルナチックスとかとツェッペリン大会では、コピーが誰もできずオリジナルを演奏してひかれたり、ブルックリン美術館でナチグロ飴で有名なキッドクレオール&ココナッツと*3バンダースティッフファミリーサーカスとの夢の共演で500人以上いる親子のまえで、"LSDやってるんじゃないの?”とヤジを飛ばされ悪態をついたり、普通じゃできない貴重な経験を沢山しました。でも練習する時なんかは、男は僕だけだったので、凄い勢いでシモネタを連発し、男性不振をぶちまけたり平気で目の前で全裸になったり女性器をみせたりするので困ったり?もしました。
仲間の下手物ハードロックといえば野沢直子さんも友人のサモアさんの在籍したカレンブラックというバンドはなかなかのテクニシャンなのですが、ライブもピークにたっすると、変態ダイクが逆立ちして大股開きで熱唱する女の子の股間に色とりどりの絵の具のはいった卵を投げ付けられカラフルに染まって行くフリルのスカートのしたシャウトするパフォーマンスはいまだダウンタウンでは伝説になってます。
結局、ボストンのインディーレーベルからシングル1枚だしただけで、練習場所だったアベニューDのガレージが閉鎖になったのとともに、このバンドは消滅してしまいましたが、この経験は僕にアメリカ女性の自由さとカッコ良さを教えてくれました。
Flesh Fishはwww.spiraloop.comからサウンドファイルにアクセス可能です。御意見御感想はloop@spiraloop.comまでどしどし送って下さい。
|