

「JELLY→?あぁ、あのパンクバンドの・・・」
いやいや、ちょっと待って。その先入観ちょっと待って。メジャー再契約後、第1弾となるアルバム「FIRE ARROW」を聴いての発言ですか?くだらない先入観を持って今まで避けてきたあなた!このアルバムは必聴ですよ!「先入観ってほんとくだらない、今まで損してきた。良いものは良いんだ!」そんな、ロックにあるべき魂を思い出させてくれるアルバムだし、JELLY→ってそれを思い出させてくれるバンドだから。
今回は、ライブ前のお忙しい時間を割いていただき、JELLY→のフロントマン、ヤフミさんにインタビューを試みた。
─まずは遅ればせながらですが、メジャー再契約おめでとうございます。
ヤフミ:「ありがとうございます。
」
─それに絡めていくつかお話を伺いたいのですが、1度メジャーフィールドを離れ、インディーズで自らレーベルを立ち上げ活動、そして今回のメジャー再契約まで、実に約5年ほどのインディーズシーンでの活動があったわけですが、その活動を通して得たもの、考え方や思いの変化があれば教えて下さい。
ヤフミ:「両足の骨折によりバンド活動が止まって、事務所を離れてどうしよっかなーって考えたときに、これから続けていくには、地に足のついた活動をして、バンドとして1本の芯を通していかないと、と思って自分達で活動を始めまして。そこで、良いことも悪いことも含め、色々と学ぶことができたし、自由にやることで見えてきたこともありますね。
」
─お客さんとの距離感っていうのはやっぱり近いものですか?
ヤフミ:「そうですねー、やっぱりメジャーにいる時ってのは大きな組織の中で、色々な人の介入がありますからね。インディーズの活動で、お客さんとの信頼関係ってのがまた築けていけたかな、とは思います。
」
─それで、前回のツアーラストの時に、ELLで「重大発表あり」という触れ込みの中、メジャー再契約の発表があったのですが、どの様なお気持ちで発表の瞬間を迎えましたか?
ヤフミ:「
いやー、それはもうドキドキでしたね。ライブ中もそればっかりが気になっちゃって(笑)
」
─お客さんの反応で「悪い意見があるんじゃないか」って怖さも、きっとあったんじゃないか、と思うんですけど。
ヤフミ:「そうですね。あと、「解散するんじゃないの?!」って説も飛び交ったんですよ。そういうマイナスな噂が流れていたこともあり、この発表に関しては否定的な意見ってあんまりなかったですね。
」
─それで、メジャーとインディーズの活動についてなんですが、最近はその境目が薄くなってるって意見もよく耳にしますが・・・
ヤフミ:「なってますね、完全になってます。
」
─で、ヤフミさんにとって、メジャーで活動をする、ということはどういった意味合いがあるのでしょうか?
ヤフミ:「インディーズでの5年間で、自分達のやってることに更なる自信がついたし、より多くの人達に聴いてもらいたいっていう、単純な欲求ですね。メジャーでも、システマティックな部分が良い意味でなくなったって感じたし、個人でやっていくよりは絶対に視野が広がるし、俺らにとっても活動の選択肢が増えるわけだし。もちろんメジャーにおんぶに抱っこってつもりはないよ。インディーズで活動してきた意味がなくなっちゃうからね。5年間の経験を持って、俺達と遊んでくれる大人たちに出会えたってことが大きいかな。
」
─そのメジャーに移籍して第1弾となるアルバム『FIRE ARROW』が発売になりました。聴かせていただいて、「何かに囚われずに、今のJELLY→のやりたいこと、できることを自由詰め込んだアルバムだ」って感じを個人的にはすごく受けたのですが、このアルバムにはコンセプトやテーマというものは存在したのでしょうか?
ヤフミ:「今回は特になかったですね。周りの人達からも「とにかく自由にやって、今の君達の得意技を・・・スペシウム光線を出してくれ」ってことを言われたぐらいだったので(笑)その様にやらせてもらいました。自由にやるって、これが逆に難しかったりするんですけど、インディーズでやった5年間で、自由っていう言葉の距離感も掴めたし、やっぱりあの経験は強みになってますね。
」
─最初のメジャーデビューの時のインパクトが強くって、JELLY→=パンクロックってイメージが拭いきれてない人たちっていると思うんですよ。ぶっちゃけ僕もその1人なんですけども・・・。ただ、僕はこのアルバムを聴いてぶっ飛びました。なんか勝手にカテゴライズしてたのが馬鹿らしいなぁ、音楽のふり幅がすごく広いんだなぁって。
ヤフミ:「みんな感受性の強いメンバーなんで。感じたことをどう表現するかって部分のスキルアップを図ってきたバンドだしね。
」
─僕みたいに先入観に捉われて「パンクだろ?」とか言って避けちゃってる人もいると思うんですけど、「ほんと1回聴いてみろ」って言ってやりたいです!!
ヤフミ:「
(笑)ありがとうございます。」
─いや、もうほんとガツンと衝撃を受けてしまったので!!御自身としてはどうですか?
ヤフミ:「いやー、もう最高だとは思ってるんですけどね・・・謙虚にがモットーなんで(笑)
このアルバムは、新しい人達にも聴いてもらいたいって思いはもちろん、何よりも今まで応援してきてくれたやつらが、ガッカリしないアルバムを作りたい、って思いがすごく強かったですね。
」
―16日からツアーが始まりますが、このツアーへの意気込みを聞かせてください。
ヤフミ:「今回は新しい始まりのツアーではありますが、やることは変わらないので。みんな、ここに自分達のアイデンティティーを見出せるようなライブにしたいですね。非日常のライブで得たエネルギーの1/100でも、日常の生活に還元できる様なライブにできたらいいですね。
」
─それでは最後にJELLY→のファンの方、オオスプレスの読者の方、まだJELLY→に触れた事のない方たちに、1言お願いします。
ヤフミ:「
俺はこれほんとに、ELLが日本のライブハウスの中で1番良いと思ってて、JELLY→の良さが、1番出るライブハウスだと思ってるんですよ。まず何よりも音が良いんで。JELLY→ってそこにすっごくこだわるバンドなんで・・・すっごく良いハコです。ELLでやるJELLY→を見逃す手はないですよ。
」
─地元でもあり、地方ラストなんで、他のハコとは1味違うJELLY→を・・・
ヤフミ:「えぇ、ほんと観にきてほしいですね。
」
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