まず、最初に、今までやぶいぬを応援してくださっったみなさんに、感謝とお詫びを申し上げたいと思います。
2000年8月は、僕にとっての人生の分岐点となる。バンド、仕事、家族、恋愛、友達、すべてが壊れはじめた。今は、何から話せばいいのかわからないけど、やるべき事はわかっている。「中途半端な僕のやっている手に余るすべてを一度精算する」そして、「自分が本気で責任を持てるゆるぎない事だけに集中する」。精算がしきれずにつぶれるかも知れないけど。
いぬ男の2000年8月 自分を設定する事はもうしない。他人の事は知ったこっちゃない。まず生活を最小限までシンプルにして、ぶっ壊れるまで自分を動かす。
僕はもともと、怖がりでとても警戒心が強いので、人生の三分の一を費やしてこの世のようすをうかがってきた。当然いろいろ幅広い「経験」ができた。そのおかげでアイディアのストックは豊富になり、たくさんの友達もできた。しかし、自分自身は埋もれていった。自分を自由に表現していいはずの場所でさえ、自分はいなくなってしまった。やはり自分に表現する事がある以上、それをためる事はせずに、そのつど全力で吐き出していかないと体に悪い。そして、人の手助けをしている余裕はない。
これらの考えにたどり着いたのには、もともとの資質もあるが、周りのいろいろな後押しもある。
僕の実家は自営業を営んでいたが、不況の煽りで経営が悪化し、今年5月倒産した。末期の状態で盲目になった経営者は、家族にまで被害を広げた。僕はすでに家をでていたので被害はまだ少ないが、帰る家は失った。そしてプライドを捨てきれず、自分のケツもふけない中途半端な態度の父親と僕は縁を切った。まだやれるという父親を信じて助けた自分が悪かった。実家に甘えてた事もあるし。だから自分で精算するしかない。もうこんなバカはしない。
僕は20歳から、三年間レッドルースターと言うバンドでドラムをやっていた。そこではかっこいいドラムを叩くという事より、フロントマンをどうやってかっこよく見せるかをいつも考えていた。そしてやぶいぬでは相方が自由にできるよう身けずってがんばった。けど、やっぱり自分にたまっていくものがあった。アメリカではビール注いで欲しかったらまず自分が注げ。と言うのがあるらしいけど、注いでも注いでもビール飲めなかったって感じだ。
他にも色々あるんだけど、とにかく今はすべて精算して、完璧に戸田ひとよしの責任において納得いくまでできる事をつくる。こんな転機迎える奴はいないかも知れないけど、思想の問題だからね。一応コモンセンスにしよう。
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