FUNKIST。ボーカル、ギター×2、ベース、ドラム、パーカッション、フルートの7人という大編成のバンドで奏でられる音楽は、ともすれば内向的になりがちな現代の日本のバンドにはない前向きなグルーヴを持ち、聴く人、観る人の心も一緒にポジティブにしてしまう力を持っている。Vo.染谷西郷には南アフリカの血が流れており、くしくも今年は南アフリカにてサッカーワールドカップが開催される。インディー時代から行ってきた南アフリカをはじめとする海外でのライブ、そして満を持してメジャーデビューをし、国内でも着実にそのメッセージを広げてきたFUNKISTにとって今年は大きな飛躍の年になることは間違いない。3/8には名古屋で初のワンマンライブも決まっている彼らの意気込みをVo.染谷に聞いた。 ―まず、FUNKISTというバンドを結成したきっかけを教えてください。 染谷:「元々ギターの宮田が小学校の同級生で、もう一人のギターのヨシロウは小学校の時からの後輩、パーカッションのオガチが高校の同級生で・・・ってこんな感じで、友達同士が集まって出来たバンドです。」 ―みんなたまたま音楽をやってた、ってことですか? 染谷:「そうなんですよ。20歳ぐらいの時に再会したら、みんなそれぞれ音楽をやってて、でもバンドを組んでるってわけでもなかったんで、『それじゃあやろうよ!』って話になって・・・どんどん増えていきました(笑)音楽をやるために集まったってよりは、友達だった、ってところが強いかもしれないです。」 ―なるほど、あの『何でも楽しんじゃおう』って雰囲気は、そういうところから出てるのかもしれないですね。 染谷:「スタジオとかで曲を作ってても決して仕事って感覚はなくって、むしろ子供の頃に一緒に公園で遊んでた感覚に近いんですよね。砂場で『今日は何作るー?城でも作ろっか??』みたいな感じで。」 ―今の音楽業界ではほとんど見れなくなってしまった”純粋に音楽が楽しいからやってる”っていう素敵なバンドだと思ってます。良い意味でメジャーからCDを出してるバンドって感じがしないんですよ。 染谷:「海外ツアーをしてきたことが結構でっかくて、始めはやっぱり『カッコいい演奏をしよう』とか『間違えないようにしないと』とか思ってやってたんですけど、ちゃんとしたものをやったところで何も届かなかった、って経験が結構あって、最終的に届いたりだとか向こうの人と一緒に繋がった瞬間って、形じゃなくって想いの部分・・・僕らだったら、”音楽が好きで好きでしょうがない”ってところに立ち還った時に一緒に笑い合えた、って経験があったので、形にこだわらないで自分たちの想いに真っ直ぐにいこう、ってのはすごいありますね。」 ―日本人って”学歴社会”だったり”世間体を気にする”ってところが結構ありますもんね。結局芯の部分で何が言いたいのかわからないバンド、って多いんですよ。そういったところで、FUNKISTみたいなバンドが出てくると、これから先良い方向に進んでいくんじゃないかな、って気にさせてくれます。 染谷:「うちのギターとかフルート、ドラムもそうなんですけどアメリカの音大に行ってて、バンド初期の方がすごくアカデミックで、形とか、カッコいい音ってとこにベクトルが向いてたんですけど、全国ツアーまわったり、海外ツアーしてっていうのを繰り返している内に、そういうのが削ぎ落とされていった、ってのはあると思います。僕ら自身見てて感動するのは、そのアーティストの想いとか魂に触れたときであって、技術はそれを伝える術でしかない、っていうのは最近特に実感してます。」 ―僕がFUNKISTを初めて見たのが昨年の9月なんですけど、ライブを見る前に色々な人から評判は聞いてたんですよ。それで、わかりやすい説明としてジャンルで括るじゃないですか?『FUNK入ってって、大陸的で・・・』って聞いてて、それはそれで合ってるんですけど、そういうんじゃなくって”ライブバンドなんだ!”って強く思いました。どんな組み合わせだって間違いはない、って思えるぐらいのライブバンド。 染谷:「まあね、ほんとバカなんですよ(笑)カッコつけたってどーせできなんだから、だったら本気でバカでいけ、って(笑)僕らは、全部の曲をライブに向けて作っているし、そこで磨かれていったものがCDになってっていうのがあって、やっぱ音楽の中心がCDじゃなくてライブにっていうのが軸にあるんです。」 ―ってことはレコーディングって結構難しかったりしないですか?ライブ感を封じ込めるというか。 染谷:「あ、でも僕らレコーディングは今時では珍しい一発録りなんですね。せーの、でみんなで録るっていう。自分たちのなかで『音がノってこないなー』って思ったら、レコーディングでもみんなで上裸になってみたり(笑)誰も見てねーのに(笑)音への追求だったりはもちろん、音楽をやってる以上あるんですけど、でもどんなに音を磨いていっても届かないものはやっぱり届かないし、届くものはアコギ1本で弾き語りでも届くと思うし。」 ―まさしくその通りだと思います。それでは、3月のワンマンについてお話伺えたらと思います。もう、どんなライブにしようかって構想ってはっきりとしてますか? 染谷:「いつも対バン形式の30分ステージで見せてることを、ガツンと2時間みせたいな、とは思ってまして、ワンマンだから特別な・・・ってわけではなくて、いつもの1番良いライブを2時間やる、ってところを挑戦したいです。」 ―どこを切っても最高のFUNKIST。金太郎飴みたいな。 染谷:「そうですね。特に名古屋は初日なんで、緊張感も独特だと思うんですよね。初のワンマンツアーの初日っていうのは、初ライブぐらいのそれがあると思うんで。名古屋はいつも熱いんですよ。何かFUNKISTのライブを楽しみにしてくれてる感がすごくある気がするんですよ。その日、その瞬間にしか生まれないものって絶対あるんで、自分たちも楽しみたいですね、そこは。3/10に僕らリリースが決まってるんで、丁度その前祝いみたいな感じで。」できるかな、って思っていて。」 ―名古屋でわっしょいわっしょいと。 染谷:「うん、できるかなって思ってます。」 ―楽しみにしてます。それでは最後にいつもFUNKISTを応援してくれてるファンの方、まだ見たことなくて『何ぞや、こいつらは?』と思ってる人たちへ、1言お願いします。 染谷:「とにかく尋常じゃないバカな7人が、名古屋での初ワンマンということでテンションがすさまじく高くなっているので、僕ら10年やってきたんですけど、その中で最高なライブがこの日できると思いますので、ぜひ遊びに来ていただけたらな、と思っています。」 |
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FUNKISTの次回ライブは・・・ |
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